一般的に広く知られているアナログ盗聴器ですが、アナログ盗聴器よりも発見が難しいステルス盗聴器と呼ばれる盗聴器があります。
この発見が難しい盗聴器はステルス盗聴器と呼ばれ、デジタル式、リモコン式、スクランブル式、ボイスレコーダー式などがあります。
市販されている通常の盗聴器発見器ではこれらの特殊な盗聴器を見つけることができないのでこれらの4つの専用の受信機を使用する必要があります。
1.デジタル式盗聴器を見付ける方法
デジタル式盗聴器はデジタル波を使っているのでデジタルに対応したAORから発売されている「デジタルボイスレシーバー AR-DV1」かスペクトラムアナライザと呼ばれる機材が必要となります。
スペクトラムアナライザとは横軸に周波数、縦軸に電力または電圧とるグラフを表示させた電気測定器となり通称スペアナと呼ばれています。
デジタル波は通常の盗聴器発見器には反応しないので、デジタル対応の受信機を使用するか、スペアナの波形を見てデジタル盗聴器が近くにあるか判断していきます。
また、電波を発信していないときのデジタル盗聴器を見つけるには「NLJD-8000H」のようなハンディタイプの特殊電子部品に部品に反応する機材を使用します。
この3つを状況に応じて使い分けることによってデジタル盗聴器を見つけていきます。
→盗聴発見業者も悩ませるデジタル盗聴器の発見が難しい理由とは
2.リモコン式盗聴器を見つける方法
リモコン式はその名の通り、リモコンスイッチをオンオフすることで送信機の電源が遠隔でオンオフとなる盗聴器です。
代表的なものは「KRT―800R」と呼ばれる受信機で、これで仕掛けた盗聴器のスイッチを入れることができます。
盗聴器を仕掛けた犯人は盗聴をしたいときだけ電源をONにして盗聴するので普段は盗聴器の電波が流れていません。
市販されている盗聴器発見器で電波を探してもしてもこの盗聴器を見つけることはできず、KRT―800Rのように強制的に電源をオンにする機材が必要となります。
3.スクランブル式盗聴器を見つける方法
ひとつの盗聴器に複数の周波数が使われているのがこの盗聴器の最大の特徴で、使われる周波数は一定パターンで高速に切り替わります。
スクランブル式で有名な受信機は「SCR-100R」と呼ばれるもので、仕掛けた盗聴器が切り替わるパターンと同じパターンで切り替わる受信機で聞かなければいけません。
通常の盗聴器発見器では切り替わる電波をキャッチすることができないので、発見が非常に困難な盗聴器です。
4.ボイスレコーダー式盗聴器を見つける方法
ボイスレコーダー式盗聴器は上でご紹介した3つの盗聴器と違い電波を発しないタイプの盗聴器となります。
電波で探索する盗聴器発見器では全く見つけることができないので、「FLIR E8」のような赤外線サーモグラフィーを使用して捜索します。
長時間起動しているボイスレコーダーの発する熱を感知することができるので「IC-005」のような一見ボイスレコーダーと見分けがつかないペン型タイプのものでも盗聴器を特定することができます。
市販されている盗聴器発見器と呼ばれているものでは、通常のアナログ盗聴器にしか対応していないのでこれらの特殊な盗聴器を発見することができません。
もしステルス盗聴器を見つけようと思った場合は、それぞれに対応した受信機を使用する必要があり発見にも技術が必要になります。
素人とプロでは使っている機材も違えば探索方法も異なるのでステルス盗聴器の捜索はプロに任せたほうが安心でしょう。