「盗聴器」と聞くと、どんな形を思い浮かべますか？ …と質問されても、大半の方は上手く答えられませんよね。
それもそのはずで、実際に仕掛けられた盗聴器を見たことがある、という方はごくわずかです。
そして、今あなたの目の前にあるものが盗聴器です！と言われたところで、普通なら「嘘だ！」と思ってしまうでしょう。
と言うのも、現在流通している盗聴器の多くは、一目見ただけではそれと分からないよう、別の何かに偽装されていることがほとんどだからです。
それでは、万が一盗聴器を仕掛けられていたとしても、素人には見つけ出せないのでは…と思ってしまいがちですが、どういった物が盗聴器に偽装されやすいか、ということを知っているだけでも、結果は随分と変わってきます。
自分一人で盗聴器を発見することは困難でも、防犯対策のひとつとして、覚えておいて損は無い知識と言えるでしょう。
まず、従来から広く出回っている物として、コンセントタップ型の盗聴器が挙げられます。
部屋の角に付けられるものや、たくさんのプラグを差せるタイプ、延長コードなども含まれます。
便利な物ですし、多くの家庭で日常的に使われる物ですが、故障などの不具合が起きない限り、タップの中を開けてみようとは思いません。
盗聴器は、そんな死角となるタップの中に仕掛けられているケースがあります。
こういった、どの家庭でも使われており、一見して盗聴器だと疑われることのない外見であるという利点に加え、 コンセントタップに仕掛けた盗聴器は、電源供給に不便がないというメリットもあります。
タップなのですから、当然使用するときはプラグ部分をコンセントに差して使います。
そうすると、中に仕込まれた盗聴器にも電気が送られ、いわゆる音声を送信する機器の役割を果たします。
そして、盗聴器を仕掛けた犯人は、離れた場所から受信機を使い、設置場所の会話や音声を盗聴するのです。
またコンセントタップ以外にも、最近では文房具に偽装した盗聴器や、ぬいぐるみの中に仕掛けられていたケースもあるため、 やはり身の回りの物に気を配ることも、防犯対策のひとつとして重要だと言えるでしょう。
- コンセントタップ
- 置き時計（腕時計や掛け時計など）
- ぬいぐるみ
- ボールペン
- ライター
- 電卓
- パソコン（その他のデバイス）
- 火災警報装置（ガズもれ、煙、火災検知器）
- モバイルバッテリー
デスクに見覚えのないペンが置いてある、部屋に置いたインテリアの配置が少しだけ変わっているなど、こういった小さな変化が、異変の兆候である場合も多く存在するのです。
本当に盗聴器が仕掛けられていると感じた場合は、すぐに専門家へ相談することをおすすめしますが、まずは、盗聴器が身近な物に偽装されているかもしれない、という知識を頭に入れ、日々防犯意識を持った行動を心がけていきましょう。