1. 盗聴器は、自分で発見できる?

盗聴器の多くは、自分で発見できます。

しかし、様々なサイトで「自分で盗聴器を発見する方法」が紹介されていますが、手順に間違いがあるものも少なくありません。

このサイトでは、プロの盗聴器発見業者にご協力をいただき、

  • 一切お金をかけずに機材なしで盗聴器を発見する方法
  • 機材を使って高精度に盗聴器を発見する方法(機材の情報)
  • 個人では発見が難しい盗聴器

について解説していきます。

「盗聴器発見器」は、今やネットで簡単に購入できる時代ですが、中にはまるで使い物にならないものも多くあります。 正しい知識を持った上で、どのような手段で盗聴器を探すのがベストなのかをいま一度考えてみてください。

コラム1盗聴発見を自分でやるメリット


盗聴発見を自分でやるメリットの1つとして、日本国内の盗聴器発見会社のレベルが低いことが挙げられます。

実は、どれだけ優秀な盗聴器発見業者でも、仕掛けられた盗聴器を100%見つけ出すということは不可能です。

盗聴器発見業者は主に「目視」と、盗聴器から発せられる「電波」を見つけることで、盗聴器を発見します。

なので、盗聴器発見業者に頼むということは、「いかに発見率100%に近づけられるか」が大事になります。

ですが、実際には「素人が手に入れられるような機材しか使っていない」、「ステルス盗聴器に対応した機材がない(後述)」という業者が少なくありません。

そのような業者に依頼するなら、自分で調査をした方がずっと安く済みます。

2. 盗聴器が仕掛けられている予兆とは

では、どのような場合に盗聴器が仕掛けられていると疑ったらいいのでしょうか?
盗聴器が仕掛けられているときには、次のような予兆があります。

  • 家で友人や家族と話していた内容を他人が知っている。
  • 家に帰ってきた途端に、変な電話がかかってくる。
  • なぜか浮気がバレた。
  • 部屋に見覚えのない物がある
  • 外出している間に誰かが入った気配がある、物が動いている
  • 電話料金や通信料、電気代が急に上がった
  • 近隣に不審な車や人の姿を見かける
  • ラジオや電化製品にノイズが入る

上記のようなことに心当たりがある場合は、盗聴器の可能性を疑ってもいいでしょう。
特に、最近引越しをした、同棲を解消した、鍵をなくした、空き巣に入られたような人は要注意です。

3. 自分で手軽に盗聴器を発見する方法

1. FMラジオを使って探す方法

盗聴器の中には、FMラジオの周波数が使われているものも多くあります。
そうした盗聴器の場合、FMラジオを電波をキャッチすることで盗聴器を見つけることができます。

まず、FMラジオを電波をキャッチできる状態にします。
そして手動のチューニングで、周波数が低い方から徐々に高くしていきます。

この時、盗聴器がきちんと音を拾ってくれるように少し大きめに鳴らすのがポイントです。
FMラジオから部屋で鳴っているのと同じ音が聞こえてきたら盗聴器が部屋に仕掛けられているということになります。

通常、FM帯域のみの調査ですが、FMラジオの種類によってはVHF帯迄の一部の盗聴器が発見できます。
UHF帯以上の盗聴器の発見は不可能ですが、お金がかからないのがメリットです。

詳しくは、下記のページをご覧ください。

→盗聴器をラジオを利用して、自分で発見する手順とは?

2. 盗聴器発見機を使った方法

上で紹介したFMラジオの周波数を使用した盗聴器ならばFMラジオを使って発見できるのですが、通常の盗聴発見業者は、広帯域受信機というものを使って発見します。

少しコストはかかりますが、こちらの方が発見率が高まります。

→盗聴器発見器ランキング

ランキングでは、AR6000等、高価すぎる受信機も掲載してますが、一般人には、そこまでは要りません。
実際は、1万円台のハンディタイプの受信機、少し安めの固定受信機でも対応できます。
(日本国内で盗聴発見を名乗るプロが使用してます)。

3. 目視で盗聴器を見つける方法

盗聴器がよく仕掛けられる場所を、自分の目で確かめる方法です。

特別な道具は必要なく、自分の目で盗聴器が仕掛けられていないか確かめるのでお手軽な方法といえるでしょう。

「目視なんて心もとない」と思われるかもしれませんが、盗聴器が仕掛けられる場所が大抵決まっています。そうした場所を重点的に調べることで、発見率もぐんと上がります。

ただし、昨今は偽装型盗聴器などもあり巧妙に隠される場合も多くなってはいます。

盗聴器がよく見つかる場所は、次のような場所です。

盗聴器が見つかる場所の候補

・エアコン周辺(吹き出し口や上部)

・コンセント周り

・ケータイ電話の中(盗聴アプリが入っている)

・置時計など中に空間がありながら、電源の取れる電化製品内

・電灯カバーの上部や中

・プレゼントの中(ぬいぐるみなど)

・パソコンの中

・タンスの裏(またはタンスの中)

・ゴミ箱の中

・筆記用具入れ

・使っていないバッグ、カバン

4. 盗聴器発見器の種類

前項で「盗聴器発見器を使った方法」に触れました。

盗聴器を発見するためには、専用の機械が必要です。
盗聴器発見器も、盗聴器と同じように様々な種類があります。
ここでは、盗聴器発見器の大まかな種類をご紹介します。

盗聴器発見器を大きく分類すると2つの種類に分けることが出来ます。

その1ハンディタイプ

ハンディタイプの盗聴器発見器は、トランシーバーなどの小型の発見器で、盗聴器から発信されている電波を傍受して、盗聴器の有無を調べることが出来ます。

その2デスクトップタイプ

ハンディタイプの盗聴器発見器と同じく、盗聴器から発信されている電波を傍受することが出来ます。

また、受信帯域の広さやスキャンの性能が高い物が多く、ハンディタイプの盗聴器発見器よりも高度な調査が可能です。

→盗聴器発見器ランキング|盗聴器発見機は何で比較するのが基本?

5. スマホの盗聴器発見アプリでは盗聴器発見はできない

盗聴器を発見するための機械として、ハンディタイプやデスクトップタイプの盗聴器発見器があることは、先に説明したとおりですが、最近はスマホやタブレットにインストールして使える盗聴器を発見するアプリもあると言います。

しかし、実際にはこれらの盗聴器発見アプリは使い物になりません。

では、盗聴器を発見するアプリとは、どんなアプリか、また、そのアプリで本当に盗聴器を見つけることができるのか気になるところです。

調べてみたところ、この「盗聴器が発見できる」というアプリは、ほとんどが使い物にならないアプリだということがわかりました。

その理由として2つ挙げらます。

  1. 盗聴器の周波数の多くはアナログ波で、スマホはデジタル波にしか対応しない
  2. 一部のデジタル波は受信できるが、他のスマホの電波と見分けがつかない

スマートフォンとタブレットに限らず、携帯電話(ガラケー)は使用可能な電波のバンドがあらかじめ決まっています。

そのバンドの範囲で受信できる盗聴電波なら、スマートフォンやタブレットでも、アプリを使って盗聴電波を受信することができますが、盗聴に使われる電波は種類も多く、全ての電波をスマートフォンやタブレットにインストールしたアプリで受信できるわけではないのです。

唯一盗聴器発見アプリとして機能するものがあるといわれていますが、それは別途受信機を購入して「スマホで操作するためのアプリ」です。アプリを入れるだけでスマホやタブレットで盗聴器発見ができるわけではありません。

6. 盗聴器の発見方法と取り除く手順


では、実際の盗聴器発見の手順を見ていきましょう。


はじめて盗聴器発見調査をする人には、デスクトップタイプの高性能な盗聴器発見器よりも、ハンディタイプの盗聴器発見器を使った盗聴器の方が、使い勝手もよくわかりやすと思います。


①. 盗聴器発見器を用意する。

盗聴器発見器はネット通販で購入が可能です。


価格は数千円~数万円と幅広くありますが、ある程度の性能を求めるなら、1万円から3万円前後の広帯域受信機を用意します。


②. 盗聴器の具体的な探し方。

盗聴器が仕掛けれていると思われる場所を特定するのに、盗聴器発見器を使って盗聴電波が傍受できるか試して下さい。


  1. まず最初に、全ての部屋に、ラジオやテレビを使って、音楽を鳴らしておいて下さい

  2. 次に、受信機のスキャン機能を使って、受信機の一番下の周波数から、一番上の周波数まで、漏れなくスキャンします

  3. 受信機で、電波を拾ったら、それが盗聴電波である可能性が高いです。受信機は自宅内だけでなく物によっては数十メートル~数百メートルの電波も拾ってしまいますが、受信機から聞こえてくる音が、1)で鳴らしている音楽であれば、自宅に仕掛けられていると判断できます。

  4. 上記の音楽が聞こえる部屋に受信機を持っていくと受信機のスピーカーから、ハウリング音が聞こえます。これで、盗聴器が仕掛けられている場所を特定することが出来ます。

3. 盗聴器を取り除く

盗聴器が仕掛けられている場所を特定し、盗聴器を取り除きます。


家電や家具の裏などに取り付けられたものはご自身でも可能ですが、壁の中などご自身で取り外しが難しい場合は業者に依頼しましょう。
コンセントの中、電話線など一部の場所は、取り外しに資格が必要な場合もあります。


また、警察に相談する場合などは、指紋を消さないよう素手では触らず手袋をしてください。発見した時点で通報するという手もあります。


7. 一般的な盗聴器発見器では発見が難しい盗聴器

自分でできる盗聴器発見の流れを解説してきましたが、中には市販されている簡易の盗聴器発見器では発見が難しい盗聴器も存在します。

この盗聴器は特殊な機種になるため、利用されるケースは少ないですが、盗聴対策のために知っておくことも必要です。

その1デジタル式盗聴器

従来のアナログ式盗聴器とは違う仕組みで電波を発信しているため、アナログ式盗聴器を発見する盗聴器発見器では見つけるのが困難。

その2リモコン式盗聴器

盗聴器の電源のオン/オフを任意に切り替えることが出来る盗聴器。

電源がオフの状態だと、電波が発信されないため、盗聴器発見器で電波を傍受しようと思っても、タイミングが合わないと傍受することができない。

その3スクランブル盗聴器

盗聴器に使われる周波数が一定間隔で切り替わる盗聴器です。

盗聴器発見器は盗聴器から発信される電波を特定することで、盗聴器を発見しますが、このスクランブル盗聴器は周波数がコロコロと変わるため、盗聴器の電波を傍受するのが難しい盗聴器です。

→デジタル式、リモコン式、その他の特殊な盗聴器を発見する受信機

8. 個人と業者では盗聴器の見つけ方はどう違うのか?


盗聴器は、98%は市販されている盗聴器発見器や広帯域受信機を購入して使えば、個人でも仕掛けられた盗聴器を発見することが出来るといってもいいでしょう。

しかし、個人で盗聴器を見つけようとした場合には問題点もあります。

個人で盗聴器を見つけようとした場合の問題点

  1. リモコン盗聴器等、ステルス盗聴器などの特殊な盗聴器は発見できない
  2. スペアナを使う場合は、知識と経験が必要になるので、素人では難しい
  3. 高度な盗聴器発見器の機材は高価すぎて個人では買えず、発見できる範囲が限られる
  4. 盗聴器発見には慣れが必要で、素人だと時間がかかりすぎる
  5. 盗聴器を見つけたとしても自分では取り除くことが出来ない場所に盗聴器が仕掛けられていることがある

98%の盗聴器は見つけられるといいましたが、残りの2%は前項で紹介したような「デジタル式」「リモコン式」「スクランブル式」など、発見が困難なタイプの盗聴です。
盗聴器発見に非常に高度な手法や専門機材を使う必要があり、個人で見つけるのはまず不可能です。

また、機材に不慣れな人の場合、「本当に探せているのか」と自分の調査の精度がわからないということも少なくありません。

こうした手間やコスト、リスク等を考えて、個人で盗聴器を探すことをあきらめてしまう人は多いのも事実です。


業者に盗聴器発見を依頼するメリット

  1. 業者に全て任せるので、1日だけ時間を作ればいい。
  2. 高価な盗聴器発見の機材を安価(調査料金内)で使うことができる。
  3. 盗聴器を発見した場合、その盗聴器の除去や取り外しの手続きを任せられる。
  4. 知識も技術もあり、盗聴器発見調査の実績がある

盗聴器の確実な発見という点でいけば、自分でやるよりもプロの業者に任せるのが一番です。

業者は個人では用意が難しい高価な盗聴器発見器を所有していたり、これまでに盗聴器発見調査を行ってきた経験があるので、どんな場所に盗聴器が仕掛けられる可能性があるのか予想をして調査をします。

また、盗聴器が見つかったら、その除去も業者が行ってくれるので、盗聴器の見つけ方として、個人よりも業者に依頼したほうが、色々と便利という点があります。

ただし、業者といえども、優秀な業者であることが前提です。

素人の一般人と同じような機材を使っている業者に頼んでも、成果は自分でやるのと同じです。

盗聴器発見業者に頼む場合には、最低限下記の条件をクリアしていることを確かめましょう。

  • スペクトラムアナライザーを使用。……目で周波数の波形を確認できる、盗聴器発見で必須機材
  • リモコン盗聴器に対応……手動で電波をオフにできる盗聴器の発見に必要
  • 5.8G対応の受信機がある……盗撮カメラの発見に対応
  • NLJDを使用……GPS発信機調査に対応
  • 20G以上の探知機がある……広域の周波数に対応
  • 営業年数が長い(10年以上)……新規参入はリスクがある
  • 下請け業者を使わない……警備業との兼務企業は下請けが多い
  • 安すぎる業者は論外。……後から追加請求されることが多い
  • 紹介サイトにも注意……運営会社に金銭を支払い広告として出している会社が大半

また、盗聴器の除去は、専門の資格を持つ者でないと取り外しが出来ない場所もあります。
そうした資格を持っていることもあらかじめ確認しておくといいでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか?

大半の盗聴器は自分でも見つけることができます。
ですが、中には個人では発見が困難である盗聴器が存在するのも事実です。

まずは自分で試してみて、不安が残る、まだ盗聴されているような気がするという場合には、盗聴発見のプロに頼むといいでしょう。プロの盗聴発見業者に依頼するときには、レベルの低い業者を選ばないよう、きちんと吟味してくださいね。


<取材協力先>
盗聴器発見は、こちらへ

盗聴器発見の方法がわかる、リアルな盗聴被害の実態について調べ、盗聴器発見に役立ててください。